ふたば訪問看護ステーション|株式会社タモト 沖縄県南風原町 那覇市

沖縄県医療的ケア児等支援者養成研修・コーディネーター養成研修

2019.03.01
《医療的ケア児とは》
 医学の進歩を背景として、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な障がい児のことです。
厚生労働省の推計では、全国の医療的ケア児は約1万8000人とされ、医療の進歩で10年前から、約1.8倍に増えております。
『医療的コーディネーター』という言葉、ご存知の方はいらしゃいますか?
 重度な障がいなどで、日常的に医療支援が必要な子ども達が地域で安心して暮らせるよう、『医療的ケア児等の支援を総合調整する』人です。
  
   
沖縄県でも初めて生活に必要な各分野のサービスをコーディネートする人材を 育てる研修が開催されました。
保健師や看護師、障害福祉サービス事業所、保育所、学校の方が参加し、約100人が対応を学びました。
☆H31.2/24(日)~2/25(月)
 医療的ケア児等支援者養成研修:69名  
☆H31.2/24・25・3/14(木)~3/15(金)
 医療的ケア児等コディネーター養成研修:28名
受講後は、各地域で支援を必要とする家族の相談にのり、医療や福祉、教育など 各機関との調整役となります。
 コディネーターは、サービス利用の計画策定に関わり、子どもの成長と発達を支援し、その子どもなりの自立ができるよう寄り添い支援します。
今回、支援者養成研修で、講師をしてきました。スタッフも1人研修に参加しました。
①日常的な医療支援
(医療ケアを受けている子どもに要注意の症状・吸引・適切な姿勢など)
②家族支援(養育者が障がいを持つ子どもの親となれるよう育む)
   
 
 約100名の方へ講義をするのは、初めてで、上手く伝わったか心配でしたが、講義終了後、「わかりやすかった」の声が届き安心しました。
『本人・家族の思いの理解』について、当ステーションを利用している保護者の方が登壇しました。
妊娠・出産・病気の告知・在宅移行支援について、家に帰ってからの不安・現在の状況について、話してもらいました。
 
  
 
 親の思いの講義を聞き、心に残っている言葉が、説明する時に、
『選択肢を与えてほしい』医療や病気の事について無知だが、選択肢の説明があれば、親としてどう向き合い選択するか?意思決定が出来ると話していました。
 また、障害を持つ親として、何度も意思決定し、その困難を乗り越え『命に向き合い、命の大切さ』など、親の心情も深々と伝わってきました。
 今は、親として成長し、『出来ることが増えてきている喜び』や、これから、ディサービスなどを利用し、子どもが社会とかかわる中で成長し育つことが楽しみとも話しておりました。
 司会者の男性も感極まり泣き、ひとりひとりの支援者にも、瀬長さんの親の思いが伝わり、すごく意義深い内容でした。
 訪問看護師として・・・
子どもの体調が安定し生命の安全、健康の維持ができたら、
病気や障がいの有無に関わらず、子どもの健やかな成長には、社会での生活や人との関わりが大事です。
医療の専門職である看護師として、遊び、外出、学び『社会生活の場』へ送りだす事も大事な役割です。
 現実的に、人工呼吸器など高度な医療的ケア児の社会参画は難しい現状もあるのですが、看護師として、子どもが社会に参加できる体制づくりを、医療と福祉・教育の場で連携し協働できるよう頑張っていきたい。
最後に
医療コーディネーターに望むこと、子ども・親・きょうだいのライフステージにおける成長発達を捉えながら、人生の伴奏者として支え、あらゆる場でつなぎ役となり、医療的ケア児と家族の心のよりどころになってもらいたい。
地域にこのようなコーディネーターの人材が増えることを期待したい。

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